【アジャイル】
不透明なVUCA時代の現在では、PDCAを素早く回していくことにより、開発スピードを上げ、リスクを最小化することができます。このプロジェクトマネージメントをアジャイルといい、短い開発期間を基本単位とするプロジェクト管理手法を指します。
もともとアジャイルはソフト開発で使われていたワードで、素早い・機敏なという意味になります。
基本的にアジャイル型のプロジェクトとは、下記のように進めていきます。
・デザイナー、エンジニア、レビュアー(顧客)による少数精鋭の開発チーム結成 ・開発する範囲を見渡し、プロジェクトを2週間程度で行える単位に分割 ・開発チームは2週間単位で、要件定義、実装、テスト、レビュー、修正、リリース実施 ・業務プロセスを検証し、次の2週間単位のフェーズを繰り返すことで全体の完成度を高める
【ウォーターフォールとアジャイル】
このようにアジャイル型開発の場合は、プロジェクトを取り巻く市場は変化するということが前提のため検証をくり返し行い、価値を最大化することが重要視されます。
一方、従来のウォーターフォール型開発では、プロジェクトの開始から終了までを一方向的に進めていくプロジェクトマネジメント手法となります。基本的に工程を戻ることなく、プロジェクト立ち上げ当初に作り上げたサービスやプロダクトの仕様を忠実に実装しくため、責任の範囲が明確になる一方で、最初の仕様が市場に合わなかった場合は、追加修正するため開発期間をさらに伸ばしていきます。
【かんばん方式】
かんばん方式とは、トヨタ自動車におけるジャストインタイム生産システムを表し、「必要なものを、必要なときに、必要なだけ」という意味になります。
ジャストインタイム生産システムの根幹が、「かんばん」と呼ばれる商品情報を管理するカードです。例えば、量販店などではよく商品名、品番、置き場所など商品に関する情報が記載されている商品管理用のカードが使われていますが、トヨタではこのカードを「かんばん」と呼び、生産管理に使用したことから、「かんばん方式」と呼ばれるようになりました。
プロジェクトマネジメントにおいては、商品管理用カードの代わりに、壁やコルクボードなどの「ボード」に貼られた付箋や情報カードのことを「カンバン」と呼び、このボードに現在何をしていて、何をするべきかを見える化し、プロジェクトを進めていきます。
【スクラム】
アジャイル型のバリエーションでカンバンの利点を受け継いでいるのが「スクラム」です。「スクラム」とは、スポーツのラグビーにちなむ開発手法で、少人数のチームがプロジェクトを短期サイクルで回していくというアジャイルの特徴を残しながら、よりチーム内でのコミュニケーションを重視するのがスクラムの特徴です。
定期的なコミュニケーションにより、ボトルネックになっている部分が明確になりプロジェクトを計画通りに進めやすくなるというメリットがあります。
・プロダクトに必要な要素を書き出し、優先順位をつける
・プロジェクトマネージャーは、実際の開発工程で実現させたい項目を抜き出す
・「スクラム会議」と呼ばれる朝会で、実現したい項目をチームに伝え、メンバーからは「昨日やったこと」「今日やること」「障害になっていること」を確認
・項目が終わったら検証を行い、製品やサービスの機能や品質が十分であると顧客が判断するまで繰り返される
・最終段階で、販売促進を行う
【スクラムはリーダーの役割が変わる】
従来のアジャイル型開発やカンバンによる開発では、リーダーを中心に計画を行い、その指示に従ってチームはプロジェクトを着実に進めていきます。しかし、スクラムでは朝会を採用することで、リーダーが行ってきたことをチーム自身が行うというスタイルをとります。この場合、リーダーは細かくチームに指示することに責任を負うのではなく、メンバーによる意見の掛け合わせながら自分たちで考えてプロジェクトを動かすことに責任を持ちます。
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