ビジネスデザインで未来を創る トレンド予測と新規事業開発
先日、大阪商工会議所で行われた、大阪ファッション産業振興フォーラムの例会にて、「2025年トレンド予測と新規事業開発」に関する講演をさせていただきました。大阪・関西万博が開催される2025年は、世界中から多くの人々が集まり、そのチャンスとして生かすべく、今後のトレンドや時代の流れについて予測し、地域の中小企業の新事業開発について、国内外のご支援実例も含めた内容をお伝えいたしました。【ビジネスデザインで未来を創る トレンド予測と新規事業開発】について、一部抜粋してご紹介いたします。
ビジネスデザインとは何か
ビジネスデザインは、デザイン思考を活用してビジネスモデルやアイデアを検証し、強化するプロセスです。これは、お客様の課題解決につながる新しいビジネスを創出することを目的とし、市場を理解した上でユーザーのニーズに応える製品やサービスを提供します。ビジネスデザインは、リスクを抑えるためにアイデアを事前に検証し、企業が新規事業を開拓する際に重要な役割を果たします。
中小企業におけるビジネスデザインの役割は、限られた経営資源を最大限に活用し、競争力を高めることにあります。デザイン経営を取り入れることで、顧客ニーズに応じた製品やサービスの開発が可能となり、ブランド構築やイノベーションの推進に寄与します。また、企業のミッションやアイデンティティを明確にし、組織全体の方向性を統一することで、持続可能な成長を実現します。デザインの活用により、顧客志向のビジネスモデルを構築し、中小企業の価値を向上させることができます。
変化の激しい時代のトレンド予測
現代のビジネス環境は、AIやIoTを活用した急速な技術革新による第4次産業革命に加え、気候変動や災害リスクの高まりに適応すべく持続可能な産業構造が求められています。企業はデジタルテクノロジーの発展や環境の変化、グローバル化に迅速に適応する必要があります。
トレンド予測は、生活者の動向や市場の変化を把握し、将来のビジネス戦略に活かすための重要な手法です。SNSや口コミサイト、GoogleトレンドやYahoo!リアルタイム検索からのデータ収集と分析などがあり、これらを活用することで市場の変化を迅速に把握できます。また、AIを活用した予測分析ツールUser Local、xenoBrain、Prediction One、VAAKEYEを使うことで、より正確なトレンド予測が可能となり、マーケティング戦略の立案に役立ちます
参照:Recommendations for implementing the strategic initiative INDUSTRIES 4.0
新規事業開発のゴール設定
新規事業開発の効果的なゴール設定には、具体的であることが重要です。これにより、達成度を客観的に評価できます。また、情報通信技術の目まぐるしく進歩や生活者のニーズの多様化に伴い、環境の変化に柔軟に対応できるように設定し、外分環境応じて目標を見直すことも重要です。
ビジネスデザインを活かした新規事業開発
ビジネスデザインのアプローチを用いた中小企業の事業開発の事例として、有限会社ゼンオキ食品様のケースがあります。ゼンオキ食品様は、コロナ禍でスーパーなどへの調味料や食材の卸販売売上が減少したため、HPなどのオンラインプレゼンスを高め、オンライン販売事業を開始しました。この新規事業は、既存顧客の声を基に市場調査と事業計画を行い、プロジェクトを推進することで成功しました。このように、顧客ニーズに基づいた柔軟なビジネスモデルの構築が中小企業の成功に寄与しています。
中小企業が直面する課題には、人材不足、受注の減少、市場競争の激化などがあります。これらの課題に対する解決策として、デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じた業務効率化や、多様な働き方による業務環境の改善、持続的社会環境への取り組みが挙げられます。これにより、企業は持続可能な成長を目指し、競争力を高めることができます。
最後に、デザイン思考によるより良い未来を選択するビジネスデザインは日本の中小企業にとって、持続可能な社会の実現に向けて必須の戦略と考えています。デザインラボは、お客様一人ひとりに寄り添い、独自のブランド価値を創造するお手伝いをさせていただきます。ビジネスデザインに関するご相談は、お気軽にデザインラボまでお問い合わせください。
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